・儀式
俺は何処かの家の地下室にいる。悪魔の儀式でよく出てくる目の部分だけくり貫
かれた尖がりずきんをすっぽりかぷった厳めしい姿の大人たちが10人ぐらいい
る。
どうやら俺は生け贄にするために連れてこられたようだ。
その建物はコンクリートでできており地下1階と地下2階は吹き抜けでつながっ
ていた。
俺は地下1階から地下2階を見下ろしている。
横の黒頭巾が次はお前の番だからな、よく見ておけ。と俺にいった。
B2Fには祭壇があり、その上には裸の少女が身動き一つせず仰向きに寝ている。
司祭が現れ何やら呪文を唱えはじめた。手には銀色に輝く剣をもっている。
司祭は呪文を唱えおわると、剣を少女の胸に突き立てた。
俺”やめろ”叫びも空しく剣は少女を貫いた。
隣の黒頭巾が”次はお前の番だひっひっひっひ”と薄気味悪い笑いをした。
俺はもがいた。後ろ手をロープに縛られていたが、それがほどけた。
すかさずそのロープを隣の黒頭巾の首に巻き付け地下1階から2階へとロープを
手に飛び降りた。
俺”お前らなにやってんだ”俺は片っ端から黒頭巾に襲いかかった。
黒頭巾は見かけ倒しで喧嘩の弱い奴等だった。
そこへ司祭が鞭をもってあらわれた。素手の子供と鞭をもった大人では勝負にな
らない。俺は地面を這い回ることしかできなかった。
気分をよくした司祭は”奴を連れてこい”といった。
すると手下が男の子を一人連れてきた。その男の子は驚いた事に俺とうり二つ
だった、着ている服まで同じである。他人が見れば区別は付かないだろう、いや家族
でさえ区別がつかないかもしれない。
司祭は男の子に命令した。”クローンよ奴を殺せ”
俺とクローンは激しい戦いとなった。俺は戦いながらクローンを説得した。
俺”お前は司祭に操られているんだ。司祭を倒さないと本当に自由にはなれない
ぞ”
クローンは司祭に向かって飛びかかった。しかし司祭は懐から拳銃を取出しクローンを撃
ち殺した。俺はクローンのふりをした。
司祭”儀式が台無しだ、このくそがき”
俺は隙を見て司祭から拳銃をうばった。
司祭”何をするんだ無礼者”
俺”何が無礼者だ”
司祭”貴様クローンの分際で”
俺”俺は本物だ、靴が違うだろ”
司祭”・・・・”
俺”答えてもらおうか。なんでこんなことするんだ”
司祭”神の御為だ”
俺”神?これがどうして神のためなんだ”
司祭”神が御望みなのだ。お前は神に逆らうのか”
俺”そんな神俺が滅ぼしてやる”
その時、地下1階から黒頭巾が銃を撃ってきた。弾は俺をはずれ司祭に当たり息たえた。
黒頭巾の持っている拳銃が次々爆発し地下1階にいる連中はパニックになった。
俺は地下1階に階段で上り黒頭巾を銃で脅した。
黒頭巾”殺さないでくれ、命令されて仕方なくやったんだ”
俺”お前は命令されればなんでもするのか。お前は人間じゃない、ロボットだ”
俺は黒頭巾をボコボコにしばいた。別の黒頭巾がガソリンの様なものをまいてい
た。”よう、手伝ってやるよ”俺は倉庫にあった燃料を片っ端からぶちまけた。
黒頭巾は火を点けた。火は瞬く間に広がった。その時地下2階に人影が見えた。
女の子の様だった。”しまった”まだ囚われた子供がいたのか。俺は凄まじい炎
のなかを少女を追って地下2階へと降りた。
俺が炎の中に入ると、なぜか炎は真っ二つに割れて道ができた。
祭壇の隣の部屋に入るとそこには水槽がたくさん並べてあり、水槽の中には魚で
はなく人間のホルマリン漬けが入っていた。”なんなんだこれは””おーい誰かいるか”
部屋の一番すみに少女がうずくまっている。
俺”俺は君の味方だよ、早く逃げないと焼け死んじゃうよ”
少女はうずくまったままだ。俺は無理矢理少女を抱き起こした。
そして少女の顔を見たとき俺の体は凍り付いた・・・・・。
祭壇で生け費にされたはずの女の子がそこにいるではないか。
俺”君、殺されたんじゃなかったの?”
少女は無言である。
俺”とにかく早く逃げないと焼け死んじゃうよ”
俺は少女を連れて部屋をでた。途中祭壇を見るとやはり少女の死体があった。
俺は理解した。この子はクローンだ。
俺と少女は無事建物から脱出できた。
外にはおっさんが一人いた。黒頭巾をとったおっさんはどう見ても普通のおっさ
んだった。
俺”なにやってんだ”
おっさん”ひー助けてくれ”
おっさんは一目散で逃げ出した。
俺は少女に”これからどうするんだ”と聞くと、
少女”やっと自由になれる”とおおはしゃぎだ。
どうやら本物とすりかわるつもりらしい。
俺は少女を家まで送り、記憶を消してやるといって少女が本物として暮らしてい
けるよう暗示をかけた。
それから何日かたって、少女の様子を見に行ったが、問題無く暮らしているようだ
った。
俺は悩んだ、黒頭巾達は本当に人間なのだろうか?クローンていったいなんなんだ?
俺は作り物なのか?神は何故生け贄を望のか?浮遊霊が答えてくれた。
俺”黒頭巾は人間なの?”
浮遊霊”そうです。悪魔であり人間であるのです”
俺”人間は悪魔なの?”
浮遊霊”多くの人間が悪魔になっているのです。しかしそのことに本人は気づい
ていないのです”
俺”じゃ一普通のおっさんは悪魔なの”
浮遊霊”そうです”
俺”神様はどうして生け贄が欲しいの”
浮遊霊”それは悪魔の戯言です”
俺”戯言って何?”
浮遊霊”嘘をついているのです。魔界に落ちる魂を作るのが悪魔です”
俺”クローンってなに?”
浮遊霊”一卵性双生児のことをクローンと呼んでいるようです”
俺”わからない”
浮遊霊”わからなくても問題ありません”
俺”こないだやっつけた奴以外にも悪い奴等はいるの?”
浮遊霊”こないだやっつけた分は悪魔全体の爪の垢ほどにもなりません”
俺”えー?残りも全部改心させなきゃだめ?”
浮遊霊”駄目です。あなたが言い出した事です”
俺”そんなの無理だよ。わかった俺、死ぬ事にするよ。もっと権力のある所に生
まれて、天使に囲まれたところに転生する”
浮遊霊”自殺するとあの世へ還れません”
俺”えー、俺こんな生活耐えられないよ。いやだーいやだー。このままじゃ俺が
悪魔になっちゃうよ、少し休ませてくれ、誰か俺と変わってくれ、お願いだ”
浮遊霊”では日本の主要な悪魔組織を壊滅させれば休みをあげましょう”
俺”本当だな、約束だぞ”
そして俺は次々と主要な悪魔組織を壊滅させて行く事になる。
PS計画とは、エリートの精子と卵子を非合法な手段(薬物等を使用し意識を失った
状態で採取する)で手に入れ、人工授精させ、刺激を与えることで一卵性受精卵を作成し、
片方は本物の母親へ、片方は代理母に出産させる。そして儀式によって本物を殺害し、クローンの
持ち霊とすることでサイキック・ソルジャーが誕生するのである。デビルから月を奪還し、地球人を下等動物として扱う宇宙人から宇宙の平和を取り戻すという大義名分のため、クローン・ソルジャーが大量生産されていた。俺もその一人です。
本物たちの住所、氏名はリストに載っており、それにしたがって組織の人間は子供を誘拐するのである。自分たちが製造したのだから、なにをやってもいいと言う考えなのである。
後に、俺は組織の最高責任者となり、すべてのリストとコンピュータに保存されているデータを抹消し、この計画は中止にした。悪魔とは魔界や暗黒界に落ちる魂を作り出す人、組織およびそう画策する霊魂と定義する。また愛するものを殺すという脅しを使うものや、直接殺しはしないが自殺するように追い込むものなども悪魔とする。かくいう俺も前世アレクサンダーのときデビルに追い込まれて発狂し、最愛の妻(ウサコの前世)を残酷に殺して魔界に落としてしまったのである。