・友達
俺は近くの公園で遊んでいた。いつのまにか宇宙船の中にいて、そこには
グレイが二人いた。一人は男っぽくいかつい顔(グレイ1)で一人は
女っぽくかわいい顔(グレイ2)だった。俺は直感でこの人達は
生殖器のない生物のクローンだと思った。
俺”はじめまして、友達になろう”俺は握手を求めた。
ところが俺は金縛りに遭いベッドに寝かされ何やら手術をされそうになった。
一生懸命に体を動かそうとするが動かない。声も出ない。
そこで体の中に気を集中させて一気に解放した。
すると声だけは出せるようになった。
俺”やめろー。やめて下さい、お願いします。やめてくれ、友達だろ。”
グレイ2の方がグレイ1になにやら”やめてあげましょう”と言っているようだ。
しかしグレイ1は俺に何かしようと近づいてきた。
俺”やめろ、他の地球人にもこんなことしとんのか?俺のバックには神様が
ついてんねんぞ、やめろ、許さん”
俺は体じゅうの気を爆発させた。金縛りはとけ、グレイ1にきついのを一発
お見舞いしてやった。グレイ1は吹き飛び気絶した。さらに手当たり次第に
宇宙船の中を破壊しまくった。
俺”俺をもとの場所へ帰せ、さもないと落っことすぞ”
グレイ2”できません”
俺”お前死ぬことになるんやぞ”
グレイ2”しかたありません”
俺”俺はお前の上官だ。命令だ、もとに戻せ”
グレイ2”私の上官は別の方です”
俺”俺はそいつの上官だ、いいから言う事を聞け”
グレイ2”ならまず私の上官に命令して下さい。
私は私の上官以外の人の命令を聞くわけにはいきません。”
俺”友達だろ、助けてよ”
グレイ2”友達って何ですか”
俺”相手の喜びを自分の事のように、相手の悲しみを自分のことのように
感じることのできる相手だ。”
グレイ2”私と貴方は友達なんですか”
俺”そうとも、友達さ。お家に帰れなくて悲しいよ。お家に帰して”
グレイ2”わかったは。でも記憶は消すわよ”
俺”えっ、自分で消すからいいよ”
グレイ2”駄目。これは規則なの、規則を破ると悲しいことになるの。
友達なんだから言う事聞いてくれるわね。”
俺”わかったよ、しようがないな”
俺は記憶を消す装置にかけられた。そして約束通りもとの公園に帰してもらった。
・おもらし
俺は公園に一人で立っている。何故そこにいるのかわからない。
そこへ二人組みの黒服の男がやってきた。
黒服1”いたぞ”
黒服達は俺を拉致しようと追いかけてきた。咄嗟に俺は逃げ出した。
公園の出口を出るとふた付きの排水溝の中に潜り込んだ。
しかしすぐに発見された。
黒服1”出てこい!撃ち殺すぞ”
俺”狭くて出られない。助けてー、助けてー”
そこヘラッキーなことに通りすがりの男が一人やってきた。
通行人”何をやってるんだ”
俺”助けて、殺される”
黒服1”いとこを遊ばせていたら悪さばかりするのでしかったら逃げ出したんで
す。我々だけで大丈夫ですからあっちに行ってて下さい。”
黒服2”おとなしくしろ、でないとお前のせいであの人を殺さなきやならない。わかるな”
俺はおとなしくした。
通行人は不審がっていたが、おっぱわれた。
下水溝のふたを取り除かれ俺は摘み上げられた。
俺の右の太股から暖かいおしっこがしたたり落ちた。
黒服1”汚ねー、漏らしてやがる”
俺”うんちももれそう、うんちしたい”
黒服1”やってみろ”
俺はきばった。
黒服1”わっ、やめろ。そこでしてこい”
俺は近くの茂みで半ズボンを下ろし、うんちした。
黒服1”こいつ、ほんとにしてやがる”
黒服達は目をそむけた。”今だ”俺はダッシュで茂みの斜面を駆け上った。
黒服2は俺の後を追いかけ、黒服1は斜面の上へ先回りした。
俺は黒服1と黒服2が離れたのを見計らって、黒服2に斜面の高低差を利用した
飛びげりをくらわした。黒服2はダウンした。すぐさま少し離れた茂みの斜面を
駆け登った。黒服1は銃を片手に追ってきた。斜面を登りきった所には神社が
あり、ヤンキーの兄ちゃんが棒きれを持って立っていた。
俺”助けて、殺し屋がくるよ”
ヤンキー”俺はポパイやポパイ、まかしとけ”
俺はヤンキーに後を任せて逃げた。
・悲しい事
俺は一人で公園の近くを歩いていた。すると目の前にグレイが立っていた。
俺はなんとなくグレイとは友達であるような気がして、
恐れることなく近づいていった。
俺”やあ、ひさしぶり。元気にしてた?”
グレイ”・・?!あなたの記憶を消したはずじゃなかったの”
俺”んっ、えーっとね、なんか記憶が途切れ途切れなんだよね。
そのことについていろいろ教えてくれない”
グレイ”わたし規則を違反してあなたに会いに来てしまったの。だからもういか
ないと”
俺”いいじゃん、ちょっとぐらい。そこのベンチでお話しょうよ”
二人は誰もいない公園のベンチの前へやって来た。俺は先に腰を掛けた。
グレイはもじもじしている。俺は笑いながらこう言った。
俺”君も座りなよ”
その時、一筋の光が飛んできてグレイに命中した。目の前でグレイは
消滅してしまった。「殺された」俺はそう直感した。光の飛んできた
方向を見ると滑り台の上に宇宙人が光線銃を持って立っていた。
宇宙人の特徴は身長は全身黒ずくめで多分皮膚であろう部分も真っ黒だった。
明らかに地球人とはことなる生物である。
俺は心の中で思った。
「こいつが友達を殺した奴だ、殺してやる、滑り台に到達するまでに
光で殺される、無理だ、逃げろ、逃げる間に光で殺される、無理だ、
やるしかない、無理だ、殺される、友達はどこにいったんだ、無理だ」
俺はパニックになった。気が変になった。そこへ無情にも光が飛んできた。
絶体絶命、俺の運命もこれまでか、もう死ぬ以外に残された道はない。
宇宙人(デビル)の放った光が俺に当たる直前、すべての時間が停止した
・月の支配者
「こいつが友達を殺した奴だ、殺してやる、滑り台に到達するまでに
光で殺される、無理だ、逃げろ、逃げる間に光で殺される、無理だ、
やるしかない、無理だ、殺される、友達はどこにいったんだ、無理だ」
俺はパニックになった。気が変になった。そこへ無情にも光が飛んできた。
絶体絶命、俺の運命もこれまでか、もう死ぬ以外に残された道はない。
宇宙人(デビル)の放った光がおっかんに当たる直前、すべての時間が停止した
いっさいの物理現象が停止した。風も光さえもその動きを止めてしまった。
そこで動いているのは俺の霊体と持ち霊のおっちゃんだけだった。
俺は考えていた。どうすればこのピンチを乗り切る事ができるのだろうか。
そこへ持ち霊のおっちゃんがやってきた。
おっちゃん”これは一体なにがおこったんだ”
俺”時間を止めた”
おっちゃん”そんなことができるんですか、あなたにそんな事ができるはずが
ない、いや現実におこっている。これは奇跡だ奇跡が起こったんだ。うわ一い”
おっちゃんは浮かれている。
俺”うるさい、このピンチをどうやって切り抜けるか考えないのならどっかいけ”
おっちゃん”この奇跡を浮かれずにいられましょうか”
俺”失せろ”
おっちゃん”申し訳ありません、あなたに時間を止める力があるというのなら
光線を瞬間移動させてデビルに当てましょう”
俺”それはだめだ。デビルを改心させるのが俺の使命だ。
殺しては改心させられない。俺が瞬間移動して避ければいいんだな”
おっちゃん”無茶だ、失敗すれば貴方が死ぬ事になりますよ”
俺”やるしかないんだ、他に手はない”
再び時間が動き出した。光が俺に命中して体が消滅したように思われた。
しかし次の瞬間俺はデビルの背後に現れた。
俺”どこを撃ってるんだ”
デビルは振り返って光線を放った。しかし俺は次々に瞬間移動して攻撃をかわし
た。
俺”いいかげんにしないか、俺がお前を殺すつもりならいつだってできるんだぞ”
デビルは光線を撃ってきた。俺は再びデビルの背後に瞬間移動しパンチにキック
を食らわした。デビルは滑り台から吹き飛び戦意を喪失したようだ。
俺はデビルの光線銃を奪い取ると、
俺”なんで殺した”
デビル”規則違反は死刑だ”
俺”殺さなくてもいいだろ”
デビル”部下に何をしようが俺の勝手だ”
俺”じゃー、お前を殺してやる”
俺は光線銃をデビルに突きつけた。
デビル”お前は親を殺すのか”
俺”???・・。お父さん?”
デビル”下等動物め。なれなれしく呼ぶな”
俺”なんでお前が親なんだ?”
デビル”俺が地球人を創造してやったんだ。俺は地球人の生みの親だ。
お前は親に逆らうのか”
俺”親なら何してもいいのか”
デビル”当然だ。俺は地球人を導いてやってるんだ、
感謝こそされもんくを言われるいわれはない”
俺”じゃ一あれはなんだ、ぼんぼん時計と洋服ダンスとうんこの人は”
デビル”・・あーペットのことか、かわいいペットをよくも殺してくれたな”
俺”なにがペットだ、そんなことしていいと思ってんのか”
デビル”お前たちも家畜と称してペットを殺しまくってるではないか、
俺が家畜を殺して何が悪い、自分の事を棚にあげてもんくを言うとは
やはり下等動物だな”
俺”俺は殺しちゃいない”
デビル”お前だって肉を食ってるだろ、お前達はペットを殺して食ってるのだ
この野蛮人めが。俺は肉を食ったりはしない”
俺”俺は肉を食うのを止めさせる”
デビル”野蛮な下等動物が止めるわけがない”
俺”お前は間違ってる、改心しろ”
デビル”くっくっく。間違ってるのはお前の方だ。それでよく地球人を
進化させるとか言ったもんだな”
俺”地球人を進化させるのを手伝ってくれ”
デビル”家畜のお前に何ができる。地球人は俺の家畜で、お前はその家畜に
作られた家畜の家畜だ。お前はこき使われて殺されるのが運命だ”
俺”そんなの嘘だ”
デビル”嘘か本当かもわからんようでは死ぬしかないな。誰もお前の救いなど
必要としていないのだ。俺に支配される事を心から望んでいるのだ。
それを邪魔しようとするとはお前は悪魔か”
俺”悪魔はお前だ、俺に協力しろ、さもないと撃つぞ”
デビル”俺を消しても俺は死なん。細胞の一つでも残っていればいくらでも
再生できるのだ。月には俺の細胞と記憶が保存されている、俺の命は永遠なのだ。
お前たち地球人はほっておけばどこまでも宇宙をゴミだらけにする悪魔なのだ。
お前たちは憎しみあい自分より下のものをいたぶらなければ生きられない存在
なのだ。だから俺は時の権力者に戦争を起こさせお前たちの望みをかなえて
きたのだ。”
俺”違う、地球人は互いに愛し合う事ができるはずだ”
デビル”悪魔はお前をいたぶり殺すのが望みなのだ。それでもお前は悪魔を
愛するというのか”
俺”悪魔を操るのはやめて下さい”
デビル”悪魔の願いをかなえてやっているだけだ”
俺”俺は悪魔を改心させてみせる。みんなが幸せになれる世の中を創るのに協力
しろ”
デビル”俺はお前を殺しはしない、だがお前は悪魔に殺されるだろう”
空から青い光線が降りてきたかと思うとデビルは消えてしまった。
地球人はデビルに支配されることを望んでいるのか?自分さえよければ家畜にさ
れてもいいのか?地球人は悪魔なのか?デビルの言ったことは本当なのか?
瞬間移動の後遺症なのかそれとも精神的ショックのせいなのか俺は言葉以外の
記憶を失ってしまった。
・ デビル誕生
竜王とデービルは月で地球人を作り、鳥や馬や牛などの哺乳類や魚や海老や蟹や果物や穀類などを
地球に繁殖させた。デービルは記憶をコピーするクローン人間の研究をしており、最後、自殺して息を引き取るとき自分の研究していたコピー人間に自分の記憶を写してほしいと願い、死んでいった。竜王は彼の研究を見て、独自に修正しコピー人間を造った。それがデビルである。
デビルは竜王の部下として働いていたが、竜王が地球に宇宙船から降りたさい。
デビル”あほめが!”と言い残して、さってしまったのである。
竜王はデビルを無視して地球人の世話をしていたが、よくちょっかいをかけに来ていた。
あるとき竜王は怒ってデビルの宇宙船を撃墜した。残骸から出てきたデビルと竜王は満点の星空の下でともに地球をすばらしい星にしようと和解する。
しかし、翌日、デビルのコピー人間が宇宙船に乗ってやってきた。これで万事納まるかと思いきやデビルとデビルのコピー人間は言い争いをはじめ、デビルはコピー人間によって殺されてしまったのである。ここに自分で自分を殺したというおかしな記憶を持つデビルが誕生した。